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金沢工業大の平本教授、韓国の観光国際会議に登壇 新たな観光指標の重要性を提言

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金沢工業大学Beyond SDGs推進センター所長の平本督太郎教授は7月2日、韓国・ソウルで開かれた観光の国際会議の特別セッション「Sustainable Tourism Destinations」に登壇した。オーバーツーリズムが課題となるなか、観光地の持続可能性を評価する際には経済効果だけでなく、地域住民の幸福度や暮らしの質を示すウェルビーイングを重視すべきだと提言した。

経済効果だけでなく住民のウェルビーイングを

近年、世界各地で観光需要が回復・拡大する一方、観光客の集中によるオーバーツーリズムが課題となっている。日本でも、地域経済への効果が期待される反面、住民生活への影響や自然・文化資源の保全との両立が求められている。

平本教授は、日本ではインバウンド観光客の増加に伴い、一部の地域で住民生活への影響や、観光振興と自然・文化の保全との間に摩擦が生じていることを説明した。その上で、国が整備する地域別のウェルビーイング指標を可視化したダッシュボードや、沖縄県を例とした客観データと主観データの比較を紹介。観光施策や自然保全を進める際に、地域住民の暮らしやウェルビーイングを重視する必要性を示した。

持続可能性を「見える化」する指標SDPI

平本教授は、国連社会開発研究所(UNRISD)が開発した持続可能性評価指標「SDPI」と、観光分野向けの「SDPI-Tourism」の活用可能性を紹介し、持続可能な観光を理念にとどめず、データに基づく政策や実践へつなげる必要性を訴えた。

SDPIは、企業や組織の活動を経済、社会、環境、ガバナンスなどの観点から捉え、持続可能性に関する実際の成果や影響を評価するための指標だ。SDPI-Tourismは、この枠組みを観光地の政策や運営に応用し、測定結果を政策の実施や改善につなげることを目指している。

特別セッションには、UNRISD、上海交通大学、Public Square、韓国の行政・研究機関などから専門家が参加した。UNRISDのIlcheong Yi氏が進行を務め、上海交通大学のWeimin Zhang教授が中国における持続可能な観光都市づくりの現状と課題を、Public Square CEOのPam Lee氏がSDPI-Tourismの観光地への適用を紹介するなど、各国の事例を交えて意見を交わした。

国際連携で日本での実装を目指す

国際会議への参加にあわせ、平本教授らはUNRISD、Public Square、上海交通大学の関係者と今後の連携可能性について意見を交換した。打ち合わせでは、SDPIの日本語化や日本企業などでの試行などが話し合われた。

Beyond SDGs推進センターは、今回の登壇と関係者との協議を契機に、関係機関との対話を継続し、SDPIの日本語化や日本企業での試行など、日本国内での活用可能性を検討していく。

なお、同会議は、韓国観光学会による第100回国際学術大会と、ソウル特別市などが主催する「2026 Seoul International Tourism Forum」をあわせて開いたもので、7月1日から3日までウェスティン朝鮮ソウルなどで行われた。

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