東京商工リサーチがまとめた上場ホテル運営会社12社(13ブランド)の2026年4~6月期の客室単価は、前年同期比3.9%増の1万8003円となり、前年同期から678円上昇した。
2021年以降の同期間では最高となった。稼働率は82.7%で、前年同期の82.9%から0.2ポイント低下したものの、80%台を維持した。
客室単価は13ブランドのうち10ブランドで前年同期を上回った。上昇率は「東急ステイ」が14.1%で最も高かった。一方、3ブランドは前年同期を下回った。客室単価の上昇幅は前年同期に比べて鈍化し、稼働率も6ブランドで前年同期を下回った。
コロナ禍だった2021年4~6月期と比較可能な12ブランドでは、すべて客室単価が上昇した。「ワシントンホテル」「東急ステイ」「相鉄フレッサ・サンルート」「ベストウェスタン」の4ブランドは2倍以上となった。
ビジネスホテル9ブランドの稼働率は83.3%で、前年同期の83.1%から0.2ポイント上昇した。客室単価は5.1%増の1万4803円。2021年同期は稼働率45.3%、客室単価5600円だったため、客室単価は5年間で約2.6倍になった。
シティホテル4ブランドの客室単価は1.0%増の2万5085円となった。前年同期から263円上昇したが、伸び率は前年同期の17.6%増から大幅に縮小した。稼働率は80.2%で、前年同期の82.4%から2.2ポイント低下した。コロナ禍以降では初めて前年同期を下回った。
観光庁のインバウンド消費動向調査によると、2026年4~6月期の訪日外国人旅行消費額は前年同期比0.2%増の2兆5096億円。日本政府観光局によると、同期間の中国からの訪日客は98万4599人で、前年同期の235万3279人から大幅に減少した。
一方、米国や台湾などからの訪日客が宿泊需要を支え、ホテル全体では80%台の稼働率を維持した。
東京商工リサーチは、人件費や光熱費、食材費などのコスト上昇も客室単価を押し上げていると分析している。客室単価の上昇率が鈍化するなか、高い稼働率を維持しながら収益を確保できるかがホテル各社の課題となる。
調査対象は、藤田観光(ワシントンホテル)、相鉄ホールディングス(相鉄フレッサ・サンルート)、東急不動産ホールディングス(東急ステイ)、共立メンテナンス(ドーミーイン)、グリーンズ(コンフォートホテル、ホテルエコノなど)、西日本鉄道(西鉄ホテル)、ポラリス・ホールディングス(ベストウェスタン)、大和ハウス工業(ダイワロイネットホテル)、西武ホールディングス(プリンスホテル)、阪急阪神ホールディングス(阪急阪神ホテルズ)、三井不動産(三井ガーデンホテル)、JR九州(THE BLOSSOMなど)の12社13ブランド。