宮城県は11月18日、再生可能エネルギーと地域産業を結び付けたビジネスモデルを学ぶ「再生可能エネルギー見学バスツアー」を開催する。観光・サービス業や農林水産業など県内事業者30人程度を対象に、農業と太陽光発電を組み合わせた先進施設を視察し、再エネ導入に向けた課題や事業者間の協業の可能性を探る。
農業と太陽光発電を組み合わせた先進施設を視察
視察先は、農業生産を手掛ける舞台ファームが宮城県美里町で運営する「美里グリーンベース」。同施設では、AIによる高度な環境制御で1日4万〜5万株のレタスを生産しており、隣接地には2月に竣工した営農型太陽光発電設備がある。
太陽光発電設備は、施設消費電力の約4割を自家発電で賄い、今冬予定する蓄電設備の導入によって約8割まで引き上げられる設計という。発電した電力は周辺の農業者にも供給され、災害時には地域での活用も想定している。
ビジネスと地域双方の視点から導入課題を検討
施設見学では、舞台ファームの伊藤啓一専務取締役が、設備建設の経緯や地域と共生するビジネスモデルについて説明する。美里町の担当者も、施設建設に際して町が行った支援や、再エネ施設が地域にもたらす利点を紹介する。
午後は、企業のSDGsやカーボンニュートラル経営を支援するCSRインテグレーションの今田裕美社長が、「地域のエネルギーを取り入れたビジネスのススメ」をテーマに講演する。今田氏は中小企業基盤整備機構東北本部のSDGs・カーボンニュートラル経営アドバイザーも務めている。
講演後は、参加者同士によるグループワークを実施する。再エネ導入のメリットとデメリットを踏まえ、自社事業への活用方法や地域事業者との協業の可能性を話し合い、具体的な導入に向けた課題と解決策を整理する。
県内事業者30人程度を募集 参加無料
宮城県は、2050年の二酸化炭素排出実質ゼロの実現を目指し、地域と共生した再生可能エネルギーの導入を後押ししている。今回のツアーでは、環境面だけでなく収益性や地域経済への貢献にも目を向け、持続可能な事業モデルの検討につなげる。
募集対象は、農林水産業、製造業、観光・サービス業、地域づくり団体、金融機関、自治体などの県内事業者で、業種や企業規模は問わない。定員は30人程度で、1事業所につき2人まで参加できる。応募多数の場合は抽選。
当日は午前8時30分にJR仙台駅東口を出発し、施設見学や講演、意見交換を経て午後5時40分に同所で解散する。参加費は昼食付きで無料。集合場所までの交通費は各自負担。
申し込みは10月30日まで専用ウェブフォームで受け付ける。問い合わせは再生可能エネルギーバスツアー運営事務局(TEL:0120-542-342、メール:saiene@chuco-workin.co.jp)。