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地域創生撮影活動 第六章 『写真の力』日本の食文化伝導 その三

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懐石遊膳橋本[Kaiseki Yu-zen Hashimoto]

現地時間の6月25日17時30分頃到着。時差は日本より遅れること13時間。到着後分かったことだが、トロントの夜は長い。というのも午後9時頃の西の空を中心に夕焼けに染まっていて、ホントにとっぷり日が暮れるのは午後10時半頃だった。仕事の終わりもこの時間に合わせたように閉店を迎える。

到着翌日の6月26日は時差ボケもあるので、一日休養日に充てて撮影は27日から開始した。今回は懐石料理人橋本昌樹氏がほとんどの食材を豊洲から取り寄せ自らが仕込み、仕上げて行くという過程も含めての撮影だった。カナダに渡り40年かけて築き上げた本格的な「懐石料理」は、京都でいただくそれと全く変わらない仕上げで整えられ、お客様の元へと運ばれていくのだ。

メインの客間
メインの客間

ご予約のお客様方をお待ちする

懐石料理の流れは配膳順に「温石膳」→「向附」→「椀物」→「焼物」→「煮物」→「強肴」→「留膳」→「甘味」の8品である。

[温石膳]
[温石膳]
[向附]
[向附]
[椀物]
[椀物]
[焼物]
[焼物]
[煮物]
[煮物]

料理人の神髄を

ここまでの5品で一通りの献立が終了するが、さらにこの次に出で来るのが「強肴」といって料理人からお客様へのこころを込めたオススメの一品が配膳される。

[強肴]
[強肴]

ここでしばらく、お客様は美味しいお酒をいただきながらスタッフと歓談。中には「記念日ディナー」としてご来店される方々もいる。実際に私が撮影に入っているときにもそうしたお客様が御来店されていた。その際の橋本氏の対応ぶりを見たとき、多くのお客様方から「懐石遊膳橋本」が支持されミシュランで★を連続獲得するだけのことはあると納得した。

次の写真は、その際に橋本氏が自ら調理場にて和紙に毛筆で書き上げた「おめでとう色紙」である。これを英語ではなく日本語で書き上げるところにこだわりがあるのだ。もらったお客様にとっては宝物である。

[橋本氏自筆のおめでとう色紙]
[橋本氏自筆のおめでとう色紙]

一呼吸置いて献立もフィナーレ。良い気分でお酒もすすんだところで「留膳」だ。

[留膳]
[留膳]

そして、仕上げはお待ちかねの「甘い物」である。実際に私もいただきながら撮影に臨んだが、国内でいただく懐石料理では味わうことの出来ない「日本料理」の素晴らしさをこのトロントで感じることができた。

[甘味]
[甘味]

もうすぐ半世紀

トロントへ渡り40年、トラブルに巻き込まれながらも家族や現地の友人知人の支えもあって、乗り越え今日がある。印象的だったのは、「何をどうしたことが今日を築いてくれたのか?」と私が聞いた時に彼が答えてくことだ。寿司ではなく自らが研鑽を積んだ京都を感じさせてくれる純粋な「懐石料理」をこのトロントでやりたいと決意した時、カナダの関係者から「こだわりを捨てるな。寿司ではないが、変にアレンジして日本の文化を崩す位ならやっても無駄だから日本へ帰れ。トロントの人たちに対して失礼だ」とまで言われたことが自分の根底にあり、懐石料理の柱になっているということだった。

橋本昌樹。私と同い年の友人である。ふるさと大洲出身で、トロントで懐石料理といえば「懐石遊膳橋本」であり彼のことである。今やエアカナダの機内食の監修まで手がけるスーパー料理人は、ノーベル賞を獲得した大洲高校時代の同級生でもある中村修二氏と並んで大洲市が輩出した誇り高き偉人だ。

[料理人 橋本昌樹氏]
[料理人 橋本昌樹氏]


懐石遊膳橋本[Kaiseki Yu-zen Hashimoto]https://www.kaiseki.ca/

滞在期間 2026年6月26日~7月4日

羽田よりエアカナダ直行便にて往復。

撮影機材はソニーα1Ⅱとソニー純正レンズ群、三脚はLeofoto

(これまでの寄稿は、こちらから) https://tms-media.jp/contributor/detail/?id=14

寄稿者 河野達郎(こうの・たつろう) 街づくり写真家 日本風景写真家協会会員

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