世界旅行ツーリズム協議会(WTTC)は10月7~9日、マルタの首都バレッタで第26回グローバルサミットを開催する。世界の旅行・観光企業のCEOや上級幹部200人以上が参加し、人工知能(AI)などの技術革新や投資、地政学的変化など、観光産業を取り巻く課題や今後の方向性を議論する。(画像はマルタ観光局HPから)
参加予定者には、ヒルトンのクリストファー・ナセッタ社長兼CEO、IHGホテルズ&リゾーツのエリー・マルーフCEO、フォーシーズンズのアレハンドロ・レイナル社長兼CEO、トリップ・ドットコム・グループのジェーン・スンCEOなどが名を連ねる。日本からはJTBの山北栄二郎代表取締役会長執行役員が参加する予定。
今年のテーマは今年のテーマは、未来(FUTURE)とリセット(RESET)を重ねた「FUTU[RE]SET: Shaping the Future of Travel & Tourism」。AIや技術革新、旅行者ニーズの変化、地政学的変動が旅行・観光産業に与える影響を取り上げ、成長や投資、産業の強靱化、持続可能性などについて議論する。政府と民間企業の連携強化も主要テーマとなる。
WTTCのグローバルサミットは、世界の旅行・観光企業の経営トップや各国政府、国際機関などが集まり、観光産業の課題や将来の方向性を議論する年次会議。毎年開催地を変えて開き、近年は観光地経営、AI、持続可能な航空、観光投資、人材育成などを取り上げている。2025年はローマ、2024年はオーストラリア・パース、2023年はルワンダ・キガリで開催した。
開催地のマルタは観光を基幹産業とし、WTTCによると、2026年の旅行・観光産業は国内総生産(GDP)の16.9%を占め、7万2200人、全雇用の5人に1人以上を支える見通し。2025年の外国人旅行者は402万人と初めて400万人を超え、旅行消費額は39億ユーロを超えた。
旅行者の増加が続く一方、マルタ政府は観光政策を、環境への負荷を抑えながら旅行者1人当たりの価値を高める方向へ転換している。2025年は旅行者1人当たりの支出が前年の924ユーロから971ユーロに増え、閑散期の旅行者も19%増加した。観光客の流れを管理するためAIの導入も進める。
マルタ政府は今回のサミットを、持続可能性や地域社会との関係、観光産業の強靱化について世界の官民トップと議論するとともに、同国への観光投資や国際企業との連携につなげる機会と位置付けている。会場はバレッタの地中海会議センター。