東京商工リサーチが発表した2026年1~8月のフィットネスクラブの倒産は26件で、前年同期の10件から2.6倍に増え、同期間として過去最多となった。年間でも過去最多だった2023年の27件を上回る可能性が高まっている。
フィットネスクラブはコロナ禍で大きな打撃を受けたが、その後は健康志向や運動意欲の高まりを背景に市場が拡大。駅近や低価格、24時間営業などを特徴とする小型ジムや、マンツーマンのパーソナルトレーニングジムなどが相次いで参入し、競争が激しくなっている。
倒産原因は「販売不振」が19件で全体の73.0%を占めた。資本金1,000万円未満が24件で92.3%、従業員5人未満が23件で88.4%を占め、小規模事業者に倒産が集中している。負債額は1,000万円以上5,000万円未満が19件で最多だった。
低価格ジムの台頭に加え、テナント料や光熱費、トレーナーの人件費などのコストも上昇している。特に比較的少ない資本で開業できるパーソナルジムでは参入が相次ぎ、会員獲得や定着をめぐる競争が激しくなっている。東京商工リサーチは、業績不振に陥ったフィットネスクラブの淘汰が今後本格化する可能性が高いとみている。
一方、ホテルではフィットネス施設を宿泊サービスの一つとして設ける動きが定着している。外資系ホテルではジムやプールを備える施設が多く、マリオットは東京都内だけでフィットネスセンター付きホテルを22軒展開している。旅先でも日常の運動を続けたい需要を取り込んでおり、会員から月会費を得る街中のフィットネスクラブとは異なる形で、運動需要を宿泊サービスに組み込んでいる。