学び・つながる観光産業メディア

西九州は県境越えて「肥前」ブランドでいく

コメント

西九州させぼ広域都市圏協議会とハウステンボスは9月17日、長崎県北部と佐賀県北西部を一つの観光エリア「肥前」としてブランド化し、長期滞在を促す取り組みを進めると発表した。7月28日に「一般社団法人肥前」を設立し、自治体の境界を越えて観光資源を組み合わせ、国内外からの誘客や観光消費の拡大を目指す。

対象は佐世保市、平戸市、松浦市、西海市、小値賀町、新上五島町、伊万里市、有田町など、西九州させぼ広域都市圏を中心とする長崎県北部と佐賀県北西部。一般社団法人肥前がエリア全体の戦略設計、観光資源開発、マーケティング・プロモーションを担う。

同法人によると、エリアの2025年の延べ宿泊数は540万人泊で、2019年比91.7%にとどまる。旅行者の52.4%が1泊で帰り、インバウンド比率も7.1%と九州平均の27.5%を大きく下回る。一方、観光資源は236地点に上り、島や温泉、食、陶磁器や窯元、祈りの歴史、海外との交流など多様な資源が各地に点在している。

こうした観光資源を市町ごとに売り出すのではなく、旅行者の視点から一つの旅程や体験として組み直し、滞在日数を延ばす。2026年度は実装準備期間とし、2027~29年度に本格展開する。

初年度は「食」を軸に事業を始める。地域の食材や食文化、調理技法などを学ぶ「食人材アカデミー」を設け、受講者が成果を披露する食体験イベントも行う。さらに、地域の歴史や文化を取り入れた宿泊・飲食施設「Cultural Auberge」や、地域文化を生かした体験商品の開発を支援する。

誘客では、歴史や文化、暮らしへの知的好奇心が高い旅行者や、特定の趣味・関心を旅の目的とする旅行者を国内、東アジア、欧米豪から呼び込むことを想定している。2027年度以降はインバウンド誘客や販売網の強化、自治体・民間企業の参画拡大にも取り組む。

2026年度の事業費は約1億1700万円。今後は自治体との連携拡大や民間企業の参画、企業版ふるさと納税、国や自治体の補助金などによる資金調達を検討する。

一般社団法人肥前は佐世保市ハウステンボス町に置き、理事長には九州博報堂顧問の江﨑信友氏が就任した。理事には佐世保市副市長の杉本和孝氏、ハウステンボス社長の髙村耕太郎氏が名を連ねる。

/
/

会員登録をして記事にコメントをしてみましょう

おすすめ記事

/
/
/
/
/